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インフルエンザ流行してます - 富士ドライケムについて -

“道内インフル流行拡大”と1月30日(土)の北海道新聞の朝刊で大きく報じられ、札幌市の保健所でも注意報がでました。今年は暖冬もあり、インフルエンザの流行も、例年よりやや遅かったようですが、当クリニックでも、先週からかなり多くのインフルエンザ患者さんが来院されてきました。特に2月に入って急激に患者さんが増えています。傾向としてはA型がやはり多いですが、B型もでています。比較的高熱がなく、症状が緩やかな方はB型に多いようです。
 教科書的にもA型は約80%、B型は約20%で、症状もB型の方が比較的ゆっくりじわじわと発症するとされ、その通りの印象です。また、流行時期はA型が早く12月から1月にかけて、B型は2月から春先にかけてが特徴ですが、先に述べたように、12月が暖冬でA型の流行が遅れて、1月中旬以降に流行拡大してきたので、A型B型が同時に出ているようです。

当クリニックで使用している富士ドライケムIMMUNO AG1について

富士ドライケム

インフルエンザウイルスは増殖速度が非常に速く、治療が遅れると重症化や2次感染の危険があります。そのため、インフルエンザの診断には、発症初期での迅速で正確な診断を行い、インフルエンザウイルスが増殖する前に、抗インフルエンザ薬をできるだけ早期に服用することが重要です。 しかし、従来の検査法では、ある程度時間が経過してウイルスが増殖するまで、判定が難しく、翌日再検査を要する場合が多かった事を皆さんもご存じだと思います。
富士ドライケムでは写真現像の技術を応用して、ウイルスに金コロイドの標識をつけて、 その金コロイド粒子に銀を吸着させて、さらに大きくすることで高感度検出を可能にしました。そのため金コロイドのまわりに銀が増えて、数十秒でウイルスの直径は約100倍に膨れ上がります。それによって目印が大きくなり、発症初期のウイルスが少ない状態でも高い検出能を発揮するのです。
また、ウイルスの多い検体では、判定時間が最短で3.5分で陽性判定ができます。ウイルス量が少なく、ウイルスを増幅した場合でも15分で判定できます。富士ドライケムは、機械の読み取り機能により、結果を自動で判定。これまで行っていた時間管理も目視判断も不要です。

実際に当クリニックでは、この富士ドライケムを使用して、熱発後間もない患者さんでも陽性判定が出ることが多いです。発症間もないからといって日を改めて、繰り返し検査をして患者さんに負担をかけるケースがかなり減りました。
しかし、この検査機器ももちろん万能ではありませんし、早期に発見して早期に治療してもやはりインフルエンザは全身症状が強く、患者さんは辛そうです。また、家族内での感染も多くみられます。そして傾向としては、インフルエンザで受診される患者さんはやはりワクチンをされていない方が圧倒的に多いです。
インフルエンザは身近な感染症で、一般の方はいまだ軽く見ている方もいるかもしれませんが、肺炎や脳症等の重篤な合併症を併発すると、死に至ることもある恐ろしい疾患です。毎年(その年にもよりますが)インフレエンザが原因の直接的間接的な死亡者数(超過死亡といいます)の合計は、年間約1万人に及んでいることを皆さんはご存知でしょうか。私自身も脳症を合併して亡くなられた患者さんを担当したことがあり、その恐ろしさを身をもって経験しており、毎年必ず家族全員にワクチン接種はしています。それでも毎年家族の誰かはインフルエンザにかかりますが(人が良いというか、、)幸い軽症で済んでいます。ですから、患者さん自身そしてその大切なご家族を守るためにも、やはりインフルエンザワクチンは受けるようにしましょうね。インフルエンザワクチンに関しては、ホームページのワクチン豆知識をご参考にして下さい。

インフルエンザの予防:基本的なこと

  • ① 1番の基本は、人混みに出ない、出るときはマスクを必ず着用する
  • ② 普段からのマスクの正しい着用、手洗い、うがい
  • ③ そしてシーズン前に必ずワクチンを接種する

の3点が基本だと思います。

インフルエンザは通常の風邪に比べて、発熱と悪寒や頭痛・関節痛等の全身症状が強く出ます。流行時の今の時期は、37℃前後の微熱でもインフルエンザに感染していることがよくありますので、家族がインフレンザにかかっていたり、周囲に感染者がいたりして、上記の症状が出た際は、できるだけ早期に当クリニックにお越しください。
正しい知識で、インフルエンザ流行の時期を、家族みんなで乗り切りましょう。